校友トピックス

令和5年2月の聖語

静謐の聖語板に見出してきたこと

有明キャンパス正門、武蔵野キャンパス正門・北門に設置されている「聖語板」を覚えていますか?
先人のことばを月替わりに掲示しています。
在学時、何気なく見過ごした言葉、瞬時に腑に落ちた言葉、場面を具体的にイメージできる一文、また、思わずその意味を自身に問い掛けた経験はありませんか。
そして、1カ月間、朝に夕に目にすることで、じっくりと心に沁みこんでくる言葉がありませんでしたか?
今も変わらず、「聖語板」は学生に、教職員に、大学を訪れる人に静かに語りかけています。

2月の聖語

「出会いによって豊かになり 別れによって深くなる」

今回は詠み人知らずの言葉です。万葉集や古今和歌集などに収められている詠み人知らずの和歌が、今なお多くの人の心に響くように、言葉もまた著名人や偉人のものではなくても、感銘を受けることがあると思います。

白梅が聖語板を彩るこの時期だけの風景 白梅が聖語板を彩るこの時期だけの風景

さて、どんな出会いにも別れはつきものです。それがどんな形になるかは人それぞれ。とりわけ大切な存在との別れは、心に深く刻まれると思います。たとえば幼い頃、親の転勤で引っ越しを経験された方は、毎日遊んでいた友だちとの別れに、胸が張り裂けるような気持ちになったのではないでしょうか。

別れは人に対してだけではありません。大切にしていたものをなくしたり、お気に入りの風景が失われたり、そういった別れですら辛い気持ちにさせられます。それと同時になくなって初めて、かけがえのない存在だったことに気づかされることもあると思います。

自分の人生にとって何が大切か。別れの時を迎える前に気づけたとしたら、その存在とより豊かな時間を過ごせるのではないでしょうか。

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