武蔵野大学・大学院

建学の精神

仏教の根本精神であるぜいがんを基礎とする人格教育

学校法人武蔵野大学の建学の精神は、仏教の根本精神である四弘誓願(しぐぜいがん/ほとけのねがい)を基礎とする人格教育です。国際的仏教学者である学祖高楠順次郎博士は、「理想が高まるに従って人格が高まり、人格が高まるに従って高い理想が現出する」※と述べ、仏教の開祖である釈尊(しゃくそん)を理想の人格として仰ぎ、私たちもその理想に向かって、人格向上の歩みを進めることこそ人生の意義であると説いています。したがって、学校法人武蔵野大学の教育の目標は四弘誓願を基礎として人格向上をはかり、人格向上の実現によって釈尊の理想を具現化することです。

※高楠順次郎(1924)『生の実現としての仏教』大雄閣

学祖 高楠 順次郎 博士
〔1866(慶応2)年~1945(昭和20)年〕

国際的仏教学者。「仏教精神を根幹とした人格育成」を理想に掲げ、武蔵野大学の母体である武蔵野女子学院を設立。女子教育の必要性と女性の社会進出を積極的に考えた先覚者でもある。1944年、文化勲章受章。

ぜいがん
(ほとけのねがい)

生きとし生けるものが 幸せになるために
しゅじょうへんせいがん

むさぼり・いかり・おろかさに 流されず
ぼんのうしゅせいがんだん

この世界 あるがままの真実に 学び
ほうもんじんせいがんがく

人格向上の道を ともどもに 歩みたい
ぶつどうじょうせいがんじょう

ブランドステートメント(宣言)

仏教の根本精神である「四弘誓願」の理念、すなわち、自己と他者は密接につながりあっているという前提のもとに、自らの幸せだけでなく他者の幸せをも真摯に希求するところに、目指すべき理想の世界がうち立てられていくという理念を具現化するため、ブランドステートメント「世界の幸せをカタチにする。」を宣言します。

武蔵野大学は、2024年の創立100周年を跳躍台とした、2050年の未来に向けて、本学に課せられた使命を果たしていく決意であり、ブランドステートメント「世界の幸せをカタチにする。」はその決意の表明です。

ブランドビジョン

「響き合い、高め合うスパイラル」

感性を磨き合う

世界の喜びと痛みを感じとる。課題を自分ごとにする。
感覚を研ぎ澄ませ、世界で起きていることを能動的に感じとる。想像力を最大限に発揮し、自他の境を超えていく。このように、課題を自分ごとにする「感性」が世界から求められています。私たちは、「感性」を磨き合う教育研究を実践します。

知恵を開き合う

あらためて世界の幸せを問う。課題を多様な視点で捉える。
世界の幸せとは何か、課題の理解と解決には何をなすべきかを問う。不断の探究心をもって、固定観念を超えていく。このように、課題を多様な視点で捉える「知恵」が世界から求められています。私たちは、「知恵」を開き合う教育研究を実践します。

響創力※を高め合う

課題を解決する。世界の幸せをカタチにする。
人々と連帯して課題を解決する。誠実さと行動力をもって、価値観や言語の境を超えていく。このように、異なる力を響き合わせて課題を解決する「響創力」が世界から求められています。私たちは、「響創力」を高め合う教育研究を実践します。

※響創力:価値観や言語の異なる人々と響き合い、連帯して創造する力を表しています。「響」は、仏教の縁起観をもとにした言葉です。

3つのポリシーとアセスメント・ポリシー

ディプロマ・ポリシー(学位授与方針)

「アクティブな知」を獲得し、創造的に思考・表現する力を備えて、世界の課題に立ち向かう。

武蔵野大学は、仏教精神を根幹として学識、情操、品性ともにすぐれた人格を養い、一人ひとりの幸せ、世界の幸せに貢献する人材を育成します。

  • 学びの基礎力を基盤とした専門能力
  • 他者と自己を理解し、自発的に踏み出す力
  • 課題を多角的に捉え、創造的に考える力
  • 多様な人々のなかで、自らの考えを表現・発信する力

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成方針)

武蔵野大学のカリキュラムは、卒業生の一人ひとりが地球規模のつながりの中で生きる一個の人間として、どんな社会においても、またどんな状況・場面にあっても普遍的に求められるさまざまなスキルをすべての学部学生の基礎力として涵養・育成し、時代や国・地域を超えた貢献を適える人材を未来に向けて輩出することを目的とします。

この目的を実現するために体系化された初年次からの全学共通基礎課程「武蔵野INITIAL」の学修により、その能力開発及び定着を徹底します。また、各学部・学科における専門分野の知識と技能が身につけられるように段階的、体系的なカリキュラム編成を行い、それとの連続性をもって学士課程における目標を達成していきます。

アセスメント・ポリシー(学修成果評価方針)

武蔵野大学では、内部質保証制度の一環として、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシーの3ポリシーに基づいて、機関レベル(大学全体)、教育課程レベル(学部・学科・研究科等)、科目レベル(授業・科目)の3レベルで、学修成果等を測定・評価し、その結果を教育の改善につなげていきます。

アドミッション・ポリシー

武蔵野大学は、教育基本法および学校教育法に準拠し、かつ、仏教精神を根幹として学識、情操、品性ともにすぐれた人格を養い、「アクティブな知」を備え、創造的に思考・表現することのできる人材を育成し、一人ひとりの幸せ、世界の幸せに貢献していきます。

武蔵野大学の建学の精神、基本目標を理解するとともに、本学の人材育成方針に共感し、教育課程に積極的に取り組む姿勢を持った者の入学を期待している。

入学者の受け入れは、以下に挙げる点に留意して実施する。

  • 各学部・研究科の教育目的に相応しい人材を多面的に審査・評価する
  • 基礎学力と専門教育に関係する教科の理解度、並びに人物の適性等について審査・評価する
  • 学力だけでは見出すことのできない能力や意欲、将来の可能性等を高校在学時の活動状況等から審査・評価する

学生には、以下の点を期待しています。

〈知識・専門性〉
各学科の教育目的に相応しい知識を備えていること

〈関心・態度・人格〉
他者と自己を理解し、自発的に踏み出す意思を持つ者

〈思考・判断〉
課題を多角的にとらえ、創造的に考える意思を持つ者

〈実践的スキル・表現〉
多様な人々のなかで、自らを考え表現・発信する意思を持つ者